浄土真宗の教義について

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ボン
東京の男性

↑ボン様宛にメール
[ 2569 ] 誹謗正法とは? 2011/11/02 (Wed) 00:02 △up ▽down
皆さま、こんばんは。

「正法を誹謗する」とは、「仏の法を、口に出して悪く言うこと、けなすこと」だと思っ
て思っておりましたが、ご聖典を良く読んでみると、少し趣きが違うようです。「論註」
のなかに次の一節があります。

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もし仏なく、仏の法もなし、菩薩なく、菩薩の法もなしと言わん、かくのごときらの
見をもって、もしは心に自ら解り、もしは他に従いて、その心を受けて決定するを、
みな誹謗正法と名づくと。(信巻・「論註」の引用))
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これを現代語に訳すと、次のようになります。

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もし仮に、仏もなく、仏の法もない、菩薩もなく、菩薩の法もない、と言ったとしよう。
このような見方によって、自ら心に理解をしたり、あるいは、他人に従って、その心を
受けて信じて疑わないことを、すべて誹謗正法と呼ぶのである。
--------------------------------------------------------------------------------

これを見ると「口に出して悪く言うこと」だけを誹謗というのではないようです。それを
口に出さないまでも、そのように自らの心で思ったり、他人がそういっているのを信じた
りするのも、すべて誹謗にあたると書いています。

つまり、口に出して言うだけでなく、心のなかで思っただけでもダメだというわけです。
これは、かなり厳しいことを言っているようにみえますが、実はそうでもないようです。
それは、次の一節からもわかります。

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正法はすなわちこれ仏法なり。この愚痴の人、すでに誹謗を生ず。いずくんぞ仏土に願生
するの理あらんや。たといただかの安楽に生まるることを貪して生ずることを願ぜんは、
また水にあらざるの氷、煙なきの火を求むるがごとし。あに得る理あらんや。(信巻)
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これも、現代語に訳すと、次のようになります。

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正法は仏法そのものである。この愚痴の人は、すでに(仏法を)誹謗したのである。どうし
て仏土に生ずることを願う道理があるだろうか。例えば、かの安楽浄土に生まれること
を貪って、生ずること願うのは、水でない氷、煙のない火を求めるようなものである。
どうして、それを手に入れる道理があるだろうか。
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つまり、「仏もなく仏の法もない」と思っている人が、「仏の国に生まれたい」思うこと
自体が、理屈に合わないと言っているわけです。それはそうですよね。ダイヤモンドなど
この世に存在しないと思っている人が、ダイヤモンドを欲しいと思うわけがないというの
と同じことです。欲しいと思わないのだから、手に入れることができないのはあたり前で
すよね。

裏を返せば、仏の言うとても素晴らしい国があるということを心から信じるならは、当然、
そこに生まれたいと思うわけで、「もし、そう思うなら、いつでもウェルカムです」と、
仏がおっしゃってくださっている、ということなのではないでしょうか。

18願というのは、こんな感じなのかなあと思うわけです。「誹謗正法を除く」というのも、
「もし、私の言うことを信じてもらえないなら別だけどね」と言っているだけように感じ
られて、ことさら厳しいことを言っているわけでもない、という気がしてくるのです。

実際、「謗法、闡提、回心すればみな往く」(信巻)というのですから、謗法の人も、
心を入れ替えれば往生できるということですよね。まずは信じることだというわけです。

南无阿彌陀佛



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